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サンプル問題

問題4・解説


(3級 声優検定課題 朗読)

問題 4
次のハンス・クリスチャン・アンデルセンの 「裸の王様」を指示に従い2分程度で朗読して下さい。

指示1 「さぎ師と大臣達」の会話を使い分けて下さい。

指示2 さぎ師の軽妙な口調と、大臣たちのお世辞が本当らしく伝わるように朗読して下さい。

裸の王様

さぎ師は言葉をまくしたてました。

「これらの服はクモの巣と同じくらいかるくできあがっております。何も身につけていないように感じる方もおられるでしょうが、それがこの服がとくべつで、かちがあるという、いわれなのです。」

「まさしくその通りだ!」大臣はみんな声をそろえました。でもみんな何も見えませんでした。もともとそこには何もないんですから。

「どうか王さま、ただいま、おめしになっている服をおぬぎになって下さいませんか?」さぎ師は言いました。

「よろしければ、大きなかがみの前で王さまのお着がえをお手伝いしたいのです。」

王さまはさっそく服をぬぎました。二人のさぎ師はあれやこれやと新しい服を着つけるふりをしました。着つけおわると、王さまはあちこちからかがみにうつる自分を見ました。

「何と美しい!」「よくおにあいです!」

その場にいただれもがそう言いました。

「この世のものとは思えなく美しい柄(がら)、言いあらわしようのない色合い、すばらしい、りっぱな服だ!」と、みんなほめたたえるのでした。


「朗読」解説

朗読の課題は4級以上のすべての級に出題されます。朗読の時間と題材の難易度は級によって異なりますが、朗読時間は、1分または2分程度です。なお、実際の3級の試験では、この「裸の王様」より長い文章になります。

小説の中の一場面や、詩の朗読が問題となっています。その物語や詩の情景が浮かんでくるように読むことが大切です。また、登場人物の話から、人の動きや、表情、服装までが浮かんでくるように心がけて下さい

採点の基準としては、複数の登場人物がいる場合には、人物によって台詞の使い分けができているか、間の取り方がよく、会話がキャッチボールのように交わされているか、また、感情表現ができているか、台詞が面白く語られているか、大切なところが強調されているかなどがポイントになります。色々な声を使い分けてみて下さい。